通信ケーブルについて
物理層に分類され実際にケーブルを伝って機器間で通信を行います。他の機器へ送りたいデータが電気信号や光信号に変わって情報を伝達していきます。ここでは実際に機器間を接続する場合どのようなケーブルを使用するかを説明します。また、各ケーブルには信号をどれだけ遠くに伝えられるかという伝送距離があり機器を挟まず、1つのケーブルで定められた距離を超えた場合、信号が弱くなり対向側の機器で受信できない可能性が出てきます。
同軸ケーブル
ネットワークという概念が生まれた当初はこの同軸ケーブルを使って接続されていました。同軸ケーブルには2種類のケーブルがあります。古いネットワークで使用されていますが徐々にツイストペアケーブルに置き換わっています。
RG-11
折り曲げにくい代わりに伝送距離距離が500mとなっています。10BASE5という規格で使用され通信速度は10Mbpsになっています。
RG-58
折り曲げやすい代わりに伝送距離が100mとなっています。10BASE2という規格で使用され通信速度は10Mbpsになっています。
ツイストペアケーブル
ツイストペアケーブルは一番普及しているケーブルになります。一般的にLANケーブルと呼ばれているものはこのツイストペアケーブルになります。
UTPとSTP
ケーブルの芯が銅線8本で構成されていてその芯を覆っている素材によってUTPとSTPに分類されます。
STP
STPはノイズに影響受けにくい素材で覆っていてシールドが施されています。工場などノイズの影響が考えられる場合に使用されます。
UTP
UTPはシールドが施されていないケーブルです。シールドは無いですがオフィスやデータセンター内で使用する分には問題なくSTPに比べ安価なためほとんどのケーブルがUTPでNWが作られています。
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ピンアサイン
8本の銅線がどのようにコネクタに接続されているかでケーブルの種類が変わります。コネクタには1ピン~8ピンまで銅線を接続する部分があり反対側のコネクタの何番ピンに接続されているかという割り当てがピンアサインと呼ばれています。
ストレートケーブル
ストレートケーブルは以下のように1ピンは1ピンに8ピンは8ピン同じ配列で接続されています。
クロスケーブル
クロスケーブルは8本中4本がクロスしています。
フルクロスケーブル
フルクロスケーブルは8本すべてがクロスしています。
ロールオーバー(コンソール)
シリアルケーブルとも呼ばれ、主にNW装置で初期設定する際に使用するケーブルになります。ピンアサインは以下のようにすべて逆に接続されています。
カテゴリ
ツイストペアケーブルにはカテゴリと呼ばれる規格があり代表的なのを紹介します。
エンハンスドカテゴリー5(Cat5e)
100BASE-TX,1000BASE-Tで使用されるケーブルで家電量販店で販売されるなど一般に広まっているケーブルでもあります。100BASE-TXの場合は100Mbpsとなり1000BASE-Tの場合は1000Mbps(1Gbps)になります。
カテゴリー6
1000BASE-TX,10GBASE-Tで使用されるケーブルです。1000BASE-TXの場合は1000Mbps(1Gbps)となり10GBASE-Tの場合は10Gbpsになります。
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光ファイバーケーブル
ケーブルの芯にガラスやプラスチックが使われ、芯に光を通すことによって光が芯の中で反射し伝送することが出来るケーブルです。これによって長距離かつ高速なネットワークが構築できます。
マルチモードとシングルモード
光ファイバーケーブルには芯によって分類されます。
マルチモードファイバー
マルチモードファイバーは芯がプラスチック製のものが多く折り曲げに強いのが特徴ですがファイバーの中では伝送距離が短く一般的に使用されるのは10Gbpsで100mとなります。
シングルモードファイバー
シングルモードファイバーは芯がガラス製のものが多く折り曲げに弱いですが伝送距離が長いです。10Gbpsで10km以上もの距離で使用することが可能です。