NW初心者向け|プライベートIPアドレスをやさしく解説【仕組み・使い方・落とし穴】
「NW(ネットワーク)ってむずかしそう…」と思っている人に向けて、今回は身近なWi‑Fiや社内LANで必ず登場するプライベートIPアドレスをカジュアルに解説します。IPアドレスは本来、インターネット上で一意に特定できることが条件ですが、実際の通信はほとんどが同一ネットワーク内で完結します。そこで考案されたのがプライベートIPアドレス。正規のIP形式を持つため、IPスタックを搭載した機器ならシームレスに扱え、アドレス枯渇の回避にも役立つ仕組みです。この記事ではルール、代表的な範囲、そして現場での落とし穴までまとめて紹介します。
プライベートIPアドレスとは?NWでの基本のキ
なぜ必要?—「一意性」と「ローカル完結」の現実
インターネットでは世界中の機器が重複なく識別される必要があります。一方で家庭やオフィスの通信の多くは、同じLAN内でやり取りが完結します。そこで、ローカル内で自由に使える「プライベートIPアドレス」を定義し、外の世界(パブリック)とは切り分ける発想が生まれました。形式は通常のIPと同じなので、OSやルータのIPプロトコルがそのまま扱えます。これにより、実質的に利用できるアドレス数を増やし、ネットワーク設計の自由度を高められます。
守るべき2つのルール
プライベートIPには基本の約束事が2つあります。
①同一ネットワーク内で重複しない(重複するとARPやルーティングが破綻し、通信不可に)
②インターネットには送信しない(世界中で同じ範囲が使われるため、外へ出すと混乱や到達不能を招く)
この2点を守れば、ローカルでは柔軟に設計できます。
